9日朝の東京外為市場でのドル円相場は、米長期金利の上昇により、1ドル=155円台前半と底堅く推移していることが注目されます。午前9時の段階で、具体的には155円37銭から39銭の範囲を記録しており、これは前日午後5時の155円32銭から33銭と比較して、5銭程度のドル高・円安が見られる状況です。
前日の市場動向とその影響
前日の外国市場を振り返ると、欧州時間には155円50銭台でのもみ合いが見られましたが、アメリカ市場が開くと、155円60銭台までドルは上昇しました。しかしながら、市場が中盤に差し掛かると一時的に155円30銭台まで下落し、その後、市場の終盤にかけては買い戻しが入り、155円50銭から60銭前後での持ち直しを見せました。東京市場の早朝も、おおむねこの水準を維持しているようです。
米長期金利の動向
米長期金利は、前日の東京市場から時間外取引にかけて上昇傾向にあり、これが外国為替市場におけるドル買い・円売りの動きを後押ししています。市場関係者によれば、「日米金利差に注目した取引が引き続き見られる」ため、ドルの買いが優勢であると言えるでしょう。ただし、前日の朝方と比較して約1円の上昇幅となっており、「上昇ペースがやや速いことから、市場は介入への警戒感も強まっている」との声も聞かれます。その結果、155円台半ばからは上値が重くなりつつあります。
今後の見通しと市場の注目点
大手国内銀行の見解によると、米長期金利の上昇が支援となり、ドル円相場は底堅く推移することが予想されます。また、「介入への警戒感から積極的に上値を追いにくいものの、金利差を狙った買いはかなり根強い」とも指摘されており、155円台半ばから後半のレンジでじり高になりやすい状況が見込まれます。
ユーロとの関連性
ユーロに関しても、対円での上昇が見られます。対ドルではやや高値を記録しており、午前9時現在、1ユーロ=166円97銭から99銭(前日午後5時は166円77銭から79銭)、対ドルでは1.0746ドルが記録されています(前日は1.0738ドル)。この動きは、ユーロ圏の金利動向にも左右されるため、今後のユーロ圏の経済指標にも注目が集まることになるでしょう。