東京証券取引所、INV株式会社の上場廃止を決定
日本取引所グループがINV株式会社(東証:7338)の株式を上場廃止にすると発表しました。この上場廃止は2024年4月25日に実施されました。INV株式会社は、オーストラリアに本拠を置くASICライセンスを保有するプライムサービス企業26 Degrees Global Marketsを運営しており、同社の収入の約半分を占めています。26 Degreesは昨年、Invast Globalからブランド名を変更しました。さらに、日本国内ではInvast Securitiesとしてオンラインブローカー業を展開し、Invast Capital Management Co.というアセットマネジメント部門も持っています。
逆株式分割が上場廃止の引き金に
上場廃止の理由として、INV株式会社は特定の当事者を除く株主が保有する全株式の数が1株未満になる割合で逆株式分割を実施したためです。この逆株式分割により、小規模株主の持ち株が実質的に消滅する事態に至りました。この決定は、株主総会での議決を経て承認されています。
経済的影響と会社の今後
INV株式会社は、2023年度の9ヶ月間で前年比11%増の49億7600万円の収益を記録しましたが、会社の総収益に占める割合としては微増にとどまります。しかし、全体的な業績としては、会社の方向性と将来性に対する市場の評価が低下していることが伺えます。INV株式会社の市場からの撤退は、投資家にとっては重要なシグナルとなり得るでしょう。
INV株式会社のリーダーシップ
INV株式会社は、川路武社長兼CEOの下で運営されています。彼は同時に26 Degreesのディレクターを務め、ギャビン・ホワイトCEOと共に、会社の国隅国際戦略を担当してきました。しかし、ギャビン・ホワイトは2023年をもってINV株式会社のディレクターを退任しており、この経営層の変動も会社の今後に影響を及ぼす可能性があります。
まとめ
INV株式会社の上場廃止は、その経済状況と経営戦略における一つの節目と言えるでしょう。株主としての権利が影響を受ける逆株式分割の実施は、特に小規模投資家にとって大きな影響をもたらしています。今後、この企業の動向が金融市場にどのような影響を与えるのか、注目が集まります。