OANDAとGAIN Capitalの訴訟進展
最近、OANDAとGAIN Capitalはニュージャージー地区裁判所に共同のステータスレターを提出しました。これは、OANDAがGAIN Capitalの特許侵害を訴えているFX特許訴訟に関するものです。レターによると、双方は私的な解決協議を行っていたものの、その協議は短期間で実を結ばなかったとされています。
特許侵害の内容
OANDAは2020年5月11日にGAIN Capitalを提訴し、2つの特許、すなわち米国特許第7,146,336号(以下「’336特許」)および第8,392,311号(以下「’311特許」)の侵害を主張しています。これらの特許は外国通貨の電子取引に関連しており、特に金融機関からのレートを集約し、市場の為替レートを決定し、取引がトレーダーの設定したパラメータ内に収まる場合に取引を実行することに関連しています。
特許の主張と損害賠償
‘336特許は「システム」クレームを含み、取引を実行するサーバーやエンジンについて記述しています。一方、’311特許は「取引システムサーバー」と「取引クライアントシステム」が取引を実行するための手順について記載しています。OANDAは、特許が有効である場合、合理的なロイヤリティのみを求め、失われた利益は求めない意向を示しています。また、OANDAは特許マークの要件を遵守しておらず、求める損害賠償額が制限されています。
今後の展開
現在、重要な証拠開示が行われており、書類の提出はほぼ完了しています。裁判所は複数の証拠開示請求に対して判決を下し、OANDAとGAINがそれぞれ侵害と無効性に関する主張を補足することを許可しました。デポジション(証言録取)も一部進行していますが、残りの大部分はまだ行われていません。証拠開示は約7か月後に終了予定です。
一方、GAINの親会社であるStoneX Group, Inc.に対する同様の特許侵害訴訟では、イリノイ州北部地区裁判所がOANDAの主張を無効とし、訴訟を却下する判断を下しました。この判決は現在確定しています。